カナダでのコロナウイルス感染体験記

コロナ禍に入って2年半にもなろうとしているのに、これまで罹った試しが無いものだからもう大丈夫なのかなと勘違いしつつあった中、コロナウイルスはとうとう巡り巡って私の体の中にもやって来た。

とうにコロナとの共存へと舵を切り、毎日の新規感染者数がニュースにもならなくなったカナダで、もう自分が罹るなどとは考えもしなくなっていた今日この頃だったはず。

スペック(?)と背景

ー ワクチン3回接種済み

1回目:2021年4月(アストラゼネカ)
2回目:2021年6月(ファイザー)
3回目:2021年9月(ファイザー)

3回目からは既に9ヶ月半が経過していることもあり、ワクチン接種による免疫力が残っていたのかは疑わしいところ。4回目については、当地オンタリオ州の場合、現時点で接種の対象となるのは原則として60歳以上の人に限られ、私はこれまでに接種を受けられていない。

ー 活動拠点と行動範囲に於ける現状

活動拠点:カナダオンタリオ州ウィンザー
行動範囲:ウィンザーからアメリカミシガン州デトロイト近郊エリアまで

カナダ、アメリカを問わず、私の行動範囲に含まれる町では、特定の場所を除きマスク着用義務は既に解除されていて、実際にマスクをしている人の姿はあまり見かけなくなっている。不安を感じていた私は義務化解除後も引き続き着用していたが、それも2週間程前からやめていた。

感染後の経過と症状

Day 0:同居人に陽性反応

買い出しに行ったデトロイトからの帰り道。朝から体調不良を訴えていた同居人からメッセージが入り、抗原検査で陽性反応が出たことを知らされる。帰宅後に様子を聞くと頭がとにかく重いとのこと。この時点で私自身は何の不調も無し。

Day 1:症状が出始めるも検査結果は陰性

朝から何かしらおかしい、と感じていたこの日。初めに気がついたのは、携帯で画面を上下にスクロールした際、目がついて行かずにめまいを起こしたような感じになったこと。しかしその後、頭が痛くはないのだが、ひたすらに重く感じるようになり、体温を測ってみたところ37度を超える微熱が出ているのを確認し、この日の夕食後から「タイレノール」の服用を開始。

Day 2:38度前後の熱発、筋肉痛と関節痛を発症

前日の検査結果は陰性であったものの、この日は朝から体調が良くない。同居人の検査結果が間違っていたのか、それとも私の検査結果が間違っていたのか、などと考えている間にも症状は次々と表れ、体の節々にだるさと痛みを感じ、熱も37度から38度の間で上下動を繰り返す1日。

Day 3:再度の検査で陽性反応

時折体温が38.5度まで上昇するも、症状は基本的に前日と変わらず、ほぼ1日中ベッドで寝て過ごすことに。幸い食欲の減退は見られず、普段と同じように食事を摂ることができる。この日の午後に改めて検査をしてみたところ、ここでようやく陽性反応が示された。

Day 4:平熱に戻ると同時に表れた別の症状

朝起きて一番の体温は35.8度。その後何度かの検温を重ねるも、35.8度から36.1度の間を行ったり来たり。過去2日間の療養を経てどうやら熱は完全に下がり、筋肉痛や関節痛も治まったようだ。しかしここに来てそれまでには無かった咳が出始め、同時に痰も出るようになる。一応改めて検査をしてみたところ結果はまだ陽性。

Day 5:平熱を維持し、咳と痰もほぼ治まる

この日には咳と痰はもうあまり出なくなる。頭が若干ぼうっとした感じと、発熱時に感じるような口の中の「不味さ」みたいなものは相変わらず残る。あとは咳が完全に治まり、陰性の結果が出るのを待つのみと言ったところ。

症状について感染前後での印象の違い

これまでに幾度と無く変異を続け、性質にも変化が見られるようになったとは言え、少なくとも私の新型コロナに対するイメージとしていつもあったのはウイルスが肺にもたらす影響で、感染すると咳がなかなか止まらなくなったり、特に重症化した場合には呼吸困難に陥る可能性があるとの印象が強かった。

ところが、今回実際に感染してみると、幸いにもそういった症状はほぼ表れなかった。前述したとおり、4日目には平熱に戻っており、咳は出たものの、胸に痛みを感じたり、呼吸が苦しくなったりといったことも無く、当初メディアでよく触れられていた嗅覚や味覚の障害も無し。最終的に、普通の風邪との間に何ら違いを見出せなかったというのが事実だ。

日頃体を動かすことと言えば犬の散歩ぐらい。酒もタバコも嗜む。決して健康的な生活を送っているとは言い難いはずのこの体で、その程度の症状で済んだのはワクチンのおかげなのか、それともまだ若い証拠なのかは分からない。ただそれを運がよかったのだけなのだと自らを戒めるだけの自覚はまだ残している。次回また罹ることが無いように気をつけたい。

コロナ感染から陰性になるまで要した日数

最初で最後であると願いたいコロナウイルスの感染。最終的に検査で陰性になったのは、症状が出た日から数えて8日目のことだった。

ちなみにオンタリオ州の規定では、検査結果にかかわらず、症状が出た日(若しくは検査で陽性反応が出た日)の翌日を起点に5日間を隔離期間と定めていて、その期間が過ぎた時点で既に症状が無ければそのまま隔離解除となり、まだ症状を残す場合には回復を待ち、回復後24時間が経過すれば元の生活に戻っていいのだそう。

しかし私の場合には、8日目の検査で陰性にはなったものの、この時点ではまだ咳が出ており、更に2日程咳が完全に止まるのを待ってから普段の生活に戻した。

別に私が気になっているのが、現行のルール下では、同居人がコロナに感染したり、感染したと思われる症状を訴えている場合でも、自分には症状が無く、且つ3度目の接種まで済ませているのであれば隔離は必要無いとされている点。

オンタリオ州は既に第7波入りしていて、私のようにワクチンを3回接種済みであっても、最後の接種から半年以上も過ぎてしまっている人も少なくない上に、今回第7波入りの原因となったとされる「BA.5」については、これまでにワクチンで獲得した免疫が必ずしも有効に作用しないとも言われている。そして実際に私の今回のケースを見ても、同居人に陽性反応が出た当日私自身には何の問題も無く、翌日になって症状が出始めていることから、現在の隔離のルールは現状には見合っていない気がしてならない。本当に大丈夫なのだろうか。

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