カナダからお土産に持って帰るものが無いという悩み

海外からのたまの一時帰国だからこそ、何かしら気の利いたものをお土産に持って帰りたい。そう思ってはいてもなかなかこれといったものが見つからないカナダ。

本当にメープルシロップが好きですか?

「カナダから持って帰りたいお土産20選!」などのタイトルで様々なアイデアを提供する記事はネット上にいくらでもあるけれど、どの記事にも漏れなく入って来るのがカナダの名産品であるメープルシロップ。

それでも私は思う。

お土産にメープルシロップをもらいたいって人どれだけ居る?

実際に聞いて回った訳じゃない。好みは人によりけりなのも分かる。

だけど、日本で買ったのとは味が全然違うとか言う人に会ったこと無いし、日本で売られているのだってどうせカナダからの輸入品でしょ、って思う。

それに一般的な日本人の食生活の中で、メープルシロップを使える場面ってあまり無い。私の記憶では、昔実家にあったそれは使い余し感ありありの様子で、普段あまり目につかない場所に追いやられていたはず。

私自身、実家を離れた後に長く暮らしたアジアの国でメープルシロップを買おうと思ったことは一度すら無く、カナダに来て初めて買ったのも田舎では手に入らないみりんの代わりに使う目的でだった。

数を買えば重いし嵩張るし、それでも買って帰ろうと考えているのなら、まずは渡す予定の人が本当に使うのかどうかよくよく考えた方がいい。お土産をカナダから帰って来る人にもらう見込みの人も、もしメープルシロップは要らないのならハッキリそう伝えておいてあげるのもやさしさと言うもの。

ケチャップ味のポテトチップスはもっと要らない

メープルシロップだけにとどまらず、カナダからのお土産候補を紹介する記事にあるアイテム達の中には、私に「みんな記事を一本書くのに何とか絞り出しているんだろうな」とひねくれた考えが頭をよぎらせるものが少なくない。

その例の一つとして挙げられるのがケチャップ味のポテトチップス。

日本では知られていないものの、これは少なくともカナダ人の間では「いかにもカナダ」な一品で、お隣りの大国アメリカにも無い「カナダオリジナル」というステータスが付加価値を与えているのか、その他のフレーバーと価格は全く変わらないのにちょっと特別扱いされている感がある。

つい先日もケチャップ味のチップスを買う為だけに2日間車を走らせてカナダにやって来たアメリカ人親子の話がニュースになったのだが、それだってある意味カナダ人の自尊心をくすぐるような出来事だったせいなのだろう。

ただ、私が思うにそのままケチャップを食べた方がおいしい。

アメリカにすら無いものがカナダにはある、とか言われても日本人には「トリビア」どまり。「カナダオリジナル」の言葉に味覚まで影響を受けるほどカナダに対して思い入れがある日本人もそうそう居ない。話のネタぐらいにはなっても次の日にはもうみんな忘れてる。ケチャップチップスなんてそんなもの。

芋好きだからポテトチップスはよく買う私だけれど、それでも買わないのがケチャップ味。尚且つメープルシロップ以上に嵩張るし、上空で膨らんで万一荷物の中で破裂でもされたら困るから、お土産に持って帰ろうという気には到底ならない。

カナダ丸出しファッション

誰が見てもこの国を連想するカエデのデザインをあしらってみたり、大胆にそのまま「CANADA」の文字を配してしまったTシャツやパーカーなども、運悪くお土産にもらった人が引いてしまいがちなアイテムだと思う。

どうもカナダ人が垢抜けなく見えてしまうのは、とにかく寒さから身を守る為にある冬の服装が与えるものだけでなく、こういったカナダ丸出しファッションによって植え付けられた印象にも影響されているのかも知れない。

ではそんな印象を与えがちな服を日本で着てもらえるのか?きっとクローゼットの奥に収められて、日の目を見る時はもう二度とやって来ないような気がする。

ちなみに私自身は決してそういった類のものが嫌いではない。どちらかと言えば好きで、新しく服を買う時には積極的に探してしまうし、どこに出かけるのにも嬉々として身につけてしまう。まあ一応はカナダ人ですから。

友人にお土産には何が欲しいか聞いてみた

日本への帰国ではないのだが、間近に迫ったヨーロッパへの旅を前に、スイスで再会する予定の友人にお土産には何が欲しいか聞いてみた。

そうして返って来た答えはお好み焼きソース。

スイスではなかなか手に入らないのだろうけど、カナダからのお土産にお好み焼きソースをリクエストする友人。その素直さが気持ちいい。

そうだよね、そういうものの方がよっぽどいいよね、とこれまた素直に思ってしまった私は、昨日アメリカまで買い出しに出かけた際、日本食材を豊富に揃えるスーパーでオタフクの「お好みソース」を無事購入。

何かカナダらしいものを、なんて言われたら私は相当困っていただろう。友人がスイスに住んでいて、それもお好み焼きソースで喜んでくれる人でよかったとつくづく思うのだった。

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