日本への一時帰国時に免税でiPhoneを購入してみた

どことなく申し訳無くも感じてしまいながら、現在の超円安は海外を拠点に生活する者にとっては物欲を掻き立てられる状況であり、その上で消費税まで免除してもらえるとなれば、これチャンスとばかりに爆買いに走りたくもなるというもの。

折角コロナ禍も過ぎ去って、これでようやく海外旅行にも行ける。そのように考えていた日本在住の人にはあまりに不運な昨今の超円安。

ところがこの状況は海外在住の者にしてみれば絶好のチャンス。この間に一時帰国でもすれば日本の物価の安さにあれもこれもと買いたくなってしまうのは間違い無し。次またいつ日本に帰れるのか分からないし、円安にしても突然また円高に転じるかも知れないのだから、今のこの機会を逃すまいと余計に力が入ってしまうのだ。

だから私も思い立ってしまった。

そうだ、日本でiPhoneを買おう。

今まで使っていたのはiPhone XRという何世代も前の古いモデル。バッテリーもすっかり弱くなって来ていたし、顔認証が全くできなくなる時があったり、そろそろ替え時かと感じながらも騙し騙し使い続けて来た。でももうそろそろお役御免ということでいいだろう。

iPhoneを日本で買うとどれだけ安くなる?

私の個人的なケースでは、iPhoneを購入する場所として考えられるのは、

  • カナダ・オンタリオ州(居住地)
  • アメリカ・ミシガン州(車で10分の隣国)
  • 日本

という3ヶ所になる。

そのいずれでも消費税(セールスタックス)が発生し、カナダ・オンタリオ州では13%、アメリカ・ミシガン州なら6%、日本だと10%。これらのうちカナダとアメリカでは免税不可なのに対し、日本であれば外国人観光客や在外邦人は一定の条件の下免税で購入できることで、最終的な価格にも大きな差が生まれる。

以上の条件を加味した上で最終価格の比較をしてみると(2024年4月時点でのレートを採用)、

iPhone 15(無印)128GBモデルの場合

  • カナダ・オンタリオ州:1275.77カナダドル(税込)= 約142797円
  • アメリカ・ミシガン州:878.74米ドル(税込)= 約135948円
  • 日本:113455円(税抜)

iPhone 15 plus 128GBモデルの場合

  • カナダ・オンタリオ州:1445.27カナダドル(税込)= 約161769円
  • アメリカ・ミシガン州:984.74米ドル(税込)= 約152347円
  • 日本:127091円(税抜)

といった具合だ。

免税価格のiPhoneを日本で買うのはハードルが高い

値段だけを見れば完全に日本一択ということになるものの、実は日本で免税iPhoneを購入するのは結構面倒だ。

まず何より、SIMフリーのiPhoneを扱い、且つ免税対応のサービスがある場所があまりにも少なく、私が調べた限りでは

  • ビックカメラ
  • ヨドバシカメラ
  • ノジマ
  • エディオン

ぐらいしか無く、アップルストアでの購入では免税の手続きはしてもらえない。

ところがよくよく調べてみると、これらの家電量販店でもそれぞれに定められたルールがあって事実上購入は不可能であったり、そうでなくても短い一時帰国の期間中に購入できるかどうかは完全に運次第。

まず、どの量販店についても言えるのが、SIMフリーのiPhone取扱店舗も在庫も少ないだけでなく、どの取扱店舗であればどれくらいの在庫があるのかについて、サイト上ではそういった情報が皆無であるか、あったところであまり親切に分かりやすく共有してくれてはいないということ。

次に、事前にオンラインで予約をし、取り寄せてもらうという方法を検討したところで、一部の量販店ではオンラインで購入する場合、自宅など顧客側が指定した住所への配送を前提としている。それでは当然免税手続きなどをしてもらえるはずも無く、それならアップルストアで買った方がいいという話になる。

SIMフリーのiPhone購入にヨドバシカメラを選んだ理由

以上の理由で他のチェーン量販店での購入を諦めたのに対し、どうにかギリギリで私の選択肢に残ったのがヨドバシカメラだった。

少なくともヨドバシカメラのウェブサイト上では、どのモデルが、どの店舗に、在庫があるのかを教えてくれているのはありがたい。明確な数量の情報までは提供しておらず、実際に店舗を尋ねてみたらもう売り切れていたという不運に見舞われる可能性が無いとは言えないのだが、何の情報も無いのに比べればまだマシだろう。

電話で直接問い合わせた際に知ったのは、同じヨドバシでもiPhoneの扱いがある店舗と無い店舗があるらしく、初めから扱いの無い店舗であればウェブ上でも在庫は無いものと表示されるが故に、そのような店舗に無駄足を踏むような事態は避けられる。

そうして私が実際に訪れたのはヨドバシカメラ新宿西口店。事前にウェブサイト上で在庫ありと表示されているのを確認していたとおり、店員さんに尋ねると欲しかった一品がちゃんと出て来た。

免税の手続きについては、Visit Japan Web を通じて生成したおいたQRコードには対応していないらしく、私が所持するカナダパスポートの提示を求められた。

さすがは新宿の店舗だけあって周りを見渡してみても外国人客が多く、パスポートの提示が必要であるとは言え、免税対応そのものにはすっかり慣れているようでとてもスムーズだったように思う。

ただ、ヨドバシカメラでの購入にもひとつ問題点がある。ヨドバシではオンラインで予約→店舗で受け取りという流れでの購入こそ可能でも、この場合免税手続きはしてもらえない。

購入前にいくつか参考にさせてもらった日本語のブログを読むと、この方法で免税にしてもらえたと紹介している内容があったのに対し、台湾の人がごく最近にあった事だとして中国語で書いたものを読むと、オンライン予約での購入については免税対応不可であると言われてしまったそうで、この点は私自身も気にかかっていた。

この点について店舗でお伺いしたところ、後者が案内していたとおりの説明を受け、オンラインサイトを通さず、店舗で直接購入する場合にのみ免税対応が受けられるのは間違い無いようだ。

外国人にとっての買い物天国になった日本?

免税のある無しや、円安円高の違いを抜きにして、いろんな物を安く購入できるのはありがたい。だからと言って普段海外に暮らしているのをいいことにあからさまな爆買いをするのには、やはりどこか気が引けてしまうような部分があるのも否めず。

私自身は既に日本国籍を喪失しているとは言え、やはりそこは一定の節度を守って免税制度を利用しつつ、日本経済にわずかながらでも貢献できるような買い物の仕方を実践できればと思う。

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